文化・芸術

2013年10月25日 (金)

不気味なストリートペイント

Imagen670a_convert_20131025091447 メキシコでは、通りの壁や、公園や、政府関係の建物や、時にはオフィスや食堂にまで、いたるところに壁画とかストリ-トペイントがあります。 ギャングの縄張りを示す落書き程度のから、本格的な絵画まで。

メキシコはディエゴ・リベラなどの著名な壁画作家を輩出していますが、ともかくメキシコ人、壁画の類が好きなんですよね。 町を歩いていて、いかにも貧乏芸術家という風貌の人が、壁に向かって絵筆を振るっているのを良く見ます。

描かれてる内容は、スペイン人の侵略以前のインディヘナ達の生活や神話など民俗的なもの、それから侵略や独立、革命をテーマにしたものが多いです。

上の壁画は、我が家から2ブロックほどのところにあります。 前々から気になってたんですけどね、いつも前に車がズラリと停めてあって写真が撮れなかった。 今日は、ちょうどまん前のむるまがどいたので、パチリ。

たぶん革命がテーマだと思うんですが、なんだか不気味な絵ですねぇ。

Imagen_670aa一部拡大。

おお、占いババ(ドラゴンボールのね(*^ω^*))もいるぞ。

色合いは黄泉の世界風だし、モチーフは革命で倒れた人たちの亡霊ですかねぇ。

メキシコの壁画の類、拷問の場面とか、血だらけだったり首がちょん切れてたり、生々しいのが多いんですが、ブキミ系も結構あります。 嫌いじゃないです。

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2013年3月 6日 (水)

コリマあれこれーI カンタロ

0aaaaaaaacanon146_convert_201303051 所用にて、コリマに行ってきました。 僕が住むテアカパンからは、テピク、グアダラハラを経由して、約750kmです。 コリマについては、去年記事にしていますので、ご覧ください。 http://teacapan.cocolog-nifty.com/blog/2012/08/post-4576.html

写真は、コリマの市場で買った、カンタロ(CANTARO)。 水がめのことを、カンタロと言います。

たっぷり4リットルは入りそうな大きさで、きれいに彩色されていますが、実用品でもあります。

一昔前のメキシコでは、各家庭に素焼きのカンタロがあり、紐で廊下に吊るされていたりして、傾けてコップに注いで飲んだ。 水にはほのかに泥っぽいような風味が付いている。 それからカンタロは呼吸しているので、染み出した水分が蒸発することで冷やされる。

もう25年も前、初めてメキシコを旅したときに、初秋のベラクルスの町のかんかん照りの街路から薄暗い煉瓦造りの宿屋に飛び込んで、ひんやり冷たいカンタロの水を喉を鳴らして飲んだことがある。 その味が、忘れられない。

0aaaaaaaacanon142_convert_201303051 さて、この目つきの悪い犬の頭のカンタロ、一個50ペソ(約350円)でした。

実はこのカンタロ、去年の夏に市場の店で見て気になってたんだけど、その時は買いそびれた。 それで今回、同じ店に行ってみたら、まだ同じ品がまだあったので、めでたく手に入った。 もっとあるか、と聞いたら首をかしげながら探してくれて、やがて床下からもう一匹出てきた。 かなり古い品のようだ。 他所の店でも聞いたが無かったから、珍しいカンタロかもしれない。

0aaaaaaaacanon143_convert_201303051後頭部の穴から、水を入れる。

口の下に注ぎ口が開いていて、取っ手で持ち上げて、前に傾けて注ぐ。

早速、使ってます。 ネコちゃんもあれば、最高だったんだけどね。

0aaaaaaaacanon144_convert_201303051 こちらのカンタロは、コップ付きで、一個80ペソ(550円ぐらい)。

もっとも普通の形のカンタロです。

食堂の飾りにするつもりですが、ちゃんと水を入れといて、希望者に飲ませてあげようと思ってます。

もうメキシコでも、よほどの田舎でないとカンタロの水は飲まないだろうし、飲んだことが無い人も多いでしょうから。

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2012年12月 1日 (土)

ストリートペイント

エスクィナパの町の、ストリートギャング達のペイントです。 地域によっては、ペイントだらけ。 縄張りを示すものらしいんですが、まあ愉快犯やストリートアーティストが書いたのもあると思います。

0aaaaaaacanon414_convert_2012112909 裏通りは、どこもかしこもこんなです。 深夜に出没して、しゅーしゅーやっていくらしい。

消しても、すぐまた書かれる。 きりが無いから、ほったらかしになってるそうな。

0aaaaaaacanon417_convert_2012112909 これらの文字は、ちゃんと崩し方が決まっていて、分かる人にはわかるらしい。 伝言やメッセージもあるとか。 けっこうやばい事が書かれてるらしい。

0aaaaaaacanon419_convert_2012112910赤の文字が、黒に消されて、666。 なんだか怖そうですな。

こういう路地は、いささか退廃的な風情で、それなりに情緒があります。 まあ、人それぞれですが、僕は嫌いじゃない。 自分の家の壁じゃないしね(^-^;。

0aaaaaaacanon416_convert_2012112911 色彩豊かなのもあります。

こういうのも、やっぱり夜中に描いて行くらしい。 夜目が利く連中のようですな。

0aaaaaaacanon439_convert_2012112911これなんか、黄色の下地を塗ってから仕上げてますね。 ここまで来ると、立派なストリートアートですな。

しかし、いったいなんて書いてあるんでしょうかね。 読めぬが花だったりして。

0aaaaaaacanon420_convert_2012112910 高さ5mはある、橋の横腹にも、ペイントがあります。 どうやって書いたんでしょうかね。

0aaaaaaacanon444_convert_2012112911 3階建てのビルのてっぺんにも。

命綱なしで危険なところに書くと、グループ内での地位が上がるとかね。 彼らの生活も大変ですな。

0aaaaaaacanon421_convert_2012112910 テカテビールの直売店、大通りなのにやられてます。

縄張り争いなんか止めて、仲良く飲めば良いのにね。

0aaaaaaacanon432_convert_2012112910 恋するギャング? よろしいですな。

0aaaaaaacanon430_convert_2012112910 こんな凄いのもあります。

芸術家がいるようですな。 ゆっくりと描けば、見事な絵ができるかも知れません。

0aaaaaaacanon425_convert_2012112910 これは、廃屋の壁に描かれてました。 なかなか素敵なアートですね。

MARIとALVAROとあります。 不良カップルが描いたのかな?

いかかでしたか? メキシコの裏町の、路地の風が届きましたでしょうか?

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2012年7月26日 (木)

アマテ絵

0aaaacanon612_convert_2012072413225 アカポネタの街角を行く、インディヘナの母子。 山岳地帯に住む、コラ族かウイチョール族でしょう。 コスプレじゃありませんよ、これがこの人たちの普段の外出着です。 僕には目を惹く風景なんですが、誰も振り返りはしない。 ごく自然に、こういう人たちがいる、うちのほうの田舎町の良いところですな。

0aaaacanon473_convert_2012072306332エル・ロサリオのホテルにあった額です(クリックして拡大ね)。

アマテ(AMATE)と言うインディヘナのアートでして、インディアンペーパーに、図柄が彩色されています。

上のインディヘナ達じゃなくて、もう少し南の方に住む、オトミ族(OTOMI、いい名前ですな、noteあ~死んだはずだよオトミちゃん~note...、本当にいるんです)の作品らしいです。

0aaaacanon628_convert_20120723070_2もう一枚、行きましょう。

なかなか良いでしょう。 僕、大好きです。

上のと紙の色が微妙に違いますね。 インディアンペーパーは、樹皮を潰して漉いて作るそうで、すべて手作業だそうです。

もう20年も前のこと、ミチョアカン(MICHOACAN)州の田舎町の市場通りで、インディヘナのお嬢さんが、アマテ絵を描いているのを見たことがあります。 粗末な卓に不整形なインディアンペーパーが重ねてあり、かがみこんで繊細な作業に没頭しています。 ある種の気迫に圧倒されて見てたんですが、そこは観光客などまず来ない町でした。

向こうは僕を意識して、ちらちら見て、少し笑ったりします。 話しかけても、あの頃の僕は片言のスペイン語、お嬢さんも片言のスペイン語。 結局もう完成していた一番小さなアマテ絵を買ったんですが、それが悲しいほどに安かったのを憶えています。

最近は、こういう民俗アートの類は、値段は上がる質は落ちるの一方です。 白人のパトロンがアーティストを抱えていて、観光客に売ってることも。

あの日、小さな褐色の手で渡してくれた、干草の香りの小さなアマテ絵は、どこに行ったのだろう。

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2011年6月17日 (金)

伝統的パラパの作り方ーVI 後記

Canontest326_convert_20110616110546 パラパ職人のフベさんが、仕事の合い間に、切れっ端の木の枝で作ってくれた作品です。 記念にいただきました、どうもありがとう。

竹筒には切り目が入ってますね、これ楽器なんです。 手前のバチで切り目のあたりを叩きます。 叩く場所によって、音色が変ります、練習を積めば木琴みたいに音楽が弾けそうです。 いずれもパラパの柱の飾りにします。

さてそれでは、今回のパラパにかかった費用を公開します。 ①主材料代(柱や屋根の骨組み用の丸太と椰子の葉っぱ、輸送賃含む)ー約10,000ペソ ②その他の材料代(麻紐、釘各種等)ー約1000ペソ ③人件費ー4500ペソ 合計15500ペソ(約11万円)でした。 お使いになった道具(と言ってもマチェテやナイフ、トンカチ、ノコギリ、スコップぐらいですが)はすべて持参してくれました。

③の人件費が4500ペソ(約3万円ちょっと)というのに、驚かれたことと思います。 お爺ちゃんですけど、お2人で11日間かかってます。 おまけにカヌーに乗ってマングローブの密林に分け入ったり、放牧地でウシに囲まれながら材料を集めてくれています。 いくらメキシコでも、あまりに安すぎると思います。

最初に値段をお訊ねした時、出来上がりまでで4000ペソとおっしゃいました。 う~ん、一週間ぐらいで出来るのかな、お一人週2000ペソならまあまあだろうと思いOKしました。 ところがまあ、始まってみると高等技術を要する作業で、しかも危険な重労働です。 悪い事しちゃったな、と思いました。 それで代金をお支払いするときに、何だかんだ言って500ペソだけ余分に受け取っていただきました。

最近はメキシコでも、伝統的工法や材料を踏襲したパラパは廃れる一方です。 新しく作ってるのは観光地の客寄せぐらいですが、簡易化されたのばかりです。 

椰子の葉葺きの屋根の家も、どんどん減っています。 新築する人は皆無ですからね。 どうしてでしょうね? コンクリートの屋根よりずっと安上がりだし、夏は涼しく冬は暖か、傷めば気軽に葺き替えられる、材料も自然に還るものばかり、良いことづくめなのに。 そりゃあ天然素材ですから、クモやヤモリは大喜びで住み着くし、それを狙ってコウモリやヘビだってやってきます。 だけどまあ、それも愛嬌です、無味乾燥の近代建築より、人にも生き物にもずっと居心地はよろしいです。 現代メキシコ人がこういう伝統建築を嫌うのは、ある種のコンプレックスと見栄なんだと思います。 同時にまた、生き物達と共存するライフスタイルが、大らかな気持ちと共に失われてしまったのでしょう。

需要が無ければ、技術は廃れます。 実際、こんな値段だと、若い職人が育つ訳がありません。 だけどもこれはもう、どうしようもない事です。 まあね、もしもですけどね、僕の愛息がこういう伝統技術に興味を持って、学業を放棄しておじいちゃん達に弟子入りする、なんて言ってくれたら、僕は全面的に援助しますけどね。

Canontest147_convert_20110615102231出来上がったパラパの下で、打ち上げにみんなでコーヒーをいただきながら、お2人から色々なお話を聞かせていただきました。

まだ電気も水道も、舗装道路も無かったころのテアカパンの話。 ご両親や祖父母から聞いた話。 海賊の話。 インディヘナの遺跡や宝の話。 手の平よりも大きな牡蠣が絨毯のように広がっていたラグーンの話...。 まるで昨日の事のように目を輝かせてお話されて、もう60年も前の話じゃな、なんてポツリと言うのが可笑しかったです。

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2011年6月16日 (木)

伝統的パラパの作り方ーV 完成

今日は完成の日です。 夜明けに、お2人が来ました。 う~眠い、なんでこんな早い時間に? なんと、屋根のてっぺんを押さえるのに使う木の枝を、前日の夕方に集めたそうです。 自転車では運べないので、車で取りに来てくれ...、なんとも良く働くお爺ちゃん達です。 寝床から尺取虫のごとく這い出したOTTOおじさんの惨状を見かねて、家内が行ってくれました。 サンキューベイビー、寝なおす事にしよう(o^-^o)。

Canontest282_convert_20110614092143持ってきたのは、こんな木の枝です。 すみません、目を覚ました時には、もうこんな風に組み立てられていました。

グァシマ(GUASIMA)、という木です。 学名はGuazuma ulmifoliaです。 これはどこにでもある木で、痔や鼻詰まり、抜け毛防止などに効果がある薬用植物として知られています、 材は柔らかくて細工がしやすく、まあまあ丈夫なんで、家具にも使われます。 僕の愛用の揺り椅子も、主要な部分はグァシマで作ってあります。

Canontest293_convert_201106151030_2最後の仕上げの、屋根のてっぺんに乗せる葉っぱを整えるフベさん。

この部分には、柄を切り落とした、特別に大きな葉を使いました。

ここでお2人から相談を受けました。 てっぺんの部分が一番先に傷む、長持ちさせるには、ビニールシートで覆うのが良い、どうするか?

う~ん、これには迷いました。 ビニールシート無しでも、約20年OKと言います。 しかし長持ちするに越した事はないし、想定外の天災、例えば竜巻とか、巨大ハリケーンが来るかもしれません。 見えないようにしてくれる、という甘い言葉に誘われて、悪魔に魂を売ってしまいました。

Canontest295_convert_20110614092948完成しました。

てっぺんの部分には、1m幅のビニールシート(ゴミ袋に使う奴ね)が入っています。 その上にさらに葉っぱを重ねて隠し、グァシマの屋根飾り兼重しを乗っけてます。

Canontest311_convert_20110615093933離れて見ると、こんな感じです。

良く見ると、柱が微妙に内側に傾いていますね。 ぐっと踏ん張った感じ。 重さがかかる角度に合わせているのかもしれません。

Canontest312_convert_201106150946_2やっぱりパラパの日陰は、風が通って実に涼しいです。

床に打ち水をすると効果てきめん。 南部鉄の風鈴など吊るしたら最高でしょうな。

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うちの家の屋根の上から撮った写真です。

もう何年も経ってるような、自然な感じに仕上がりました。

 

Canontest317_convert_20110615095236てっぺんの屋根飾りの部分は、こんな風です。 なんとなく、心和む風景であります。

でね、職人のお2人と記念写真を撮りたかったんですけどね、シャイな人達なんです。 ブログに載せるのを知ってますから逃げ回って、結局撮らせてくれませんでした。 イエ~イなんてピースサインをせがんだわけじゃありませんよ、普通の写真もダメだって。 仕事を賞賛されることを善しとしない素敵な人達です。 完成祝いにコーヒーを一緒にいただきながら、小一時間ほど、お話を聞かせていただきました。

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2011年6月15日 (水)

伝統的パラパの作り方ーV 屋根葺き

Canontest267_convert_20110614082949いよいよ屋根葺きです。 扇葉椰子の葉っぱの束を準備してます。

お二人に訊くと、さほど難しくないそうです。 ポイントは、葉っぱの裏表を間違えないこと(表が上です)、等間隔で並べることぐらいだそうです。 ああそれから、必ず下から葺いていくことね、上から葺きはじめると雨漏りじゃあじゃあになります、まあそんなバカはおらんじゃろうがの、と笑ってました(*^-^)。

Canontest268_convert_20110614080123葉っぱを2枚ずつ丁寧に重ねて、15cmほどの間隔で、柄側を上にして、水平に組んである枝(カンデロン)に麻紐で縛ります。

傷みやすいコーナーと一番下の列は3枚重ね。 思いのほか時間がかかる仕事です。 足場も姿勢も悪くて大変そうです。

Canontest263_convert_20110614075410数列葺き終わると、丸太を水平に結わえて足場を作り、上へ進んでいきます。

お2人ともご機嫌で、鼻歌交じりの仕事です。

Canontest271_convert_20110614081304どんどん登っていきます。

葉っぱの上は滑りやすいです。 腰を下ろせば、まっさかさまだ、気をつけて。

 

Canontest269_convert_20110611030635一面が完成です。 ほぼ一日がかりです。 

てっぺんの部分は最後に大きな葉っぱで塞ぐそうで、残してあります。

Canontest273_convert_20110614111848葺き始めて2日後。 3面終了です。

ここ二日ほどは、日中は酷く暑いんで、早朝から11時までと、午後4時から日暮れまでのシフトになってます。 それでも、屋根の上での作業は大変です。Canontest289_convert_20110614083924

3日目の夕方、とうとう完成のようです。

 

 

Canontest294_convert_20110614084657下から見上げたたところ。

てっぺんの部分だけが残してあります。

 

Canontest288_convert_20110614112442内側です。

椰子の葉柄が整然と並んでいて、とてもきれいです。

フアンさんが糸を水平に張って、下の部分を揃える準備をしています。

実はここでかなり迷いました。 ばさばさのままで自然な感じを残すのも悪くないかな、と思ったんです。 だけど結局は、お2人の勧めに従って、刈り揃えることにしました。 職人としては、ばさばさは困るのかもしれません。 さて、明日はいよいよ完成だそうです。 続く~。

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2011年6月14日 (火)

伝統的パラパの作り方ーIV カンデロン

昨日お見せしたところまでで、パラパの骨格が出来ました。 いよいよ、椰子の葉っぱを乗っけていくんだと思っていました。 ところがフベさんとフアンさんは、これからカヌーでテアカパンの対岸のマングローブの森に行って、カンデロン(CANDELON?)という木の枝を取ってくると言います。 この日は早めに仕事を切り上げて、帰って行きました。

カンデロンって何だろう??? いっしょに行きたかったんですが、僕は残念ながら仕事でした。 それに、ちっちゃな手漕ぎのカヌーだから、3人は乗れなかったかもしれません。

Canontest154_convert_20110612123310翌朝僕が目を覚ましたときには、木の枝の束を抱えて、運び込んでいるところでした。 三百本ぐらいありそうです。

これがカンデロン! 直径3~4cm、長さは2~3mの木の枝です。 太さが元も先も同じで、蔓のようにも見えます。

Canontest155_convert_20110612123927剃刀のように鋭く研いだマチェテで、シュッシュッと樹皮を剥ぎます。

この日は2人掛りで、カンデロンの皮剥ぎで暮れてしまいました。

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灰褐色の樹皮を剥ぐと、こんな感じになります。 なかなかきれいですねぇ。

さほど丈夫ではありません。 しなりますけど、うんと力を入れると、バキッと折れます。Canontest265_convert_20110612125909 カンデロンの枝を、約20cm間隔で、水平に釘で止めていきます。 丸2日かかってようやく出来上がり。 明日は、椰子の葉で屋根葺きですな、葉っぱの束を明日のために上げてます。 ここまでで7日かかっています。

このカンデロンという植物ですが、さんざん検索したんですが、正体不明です。 マングローブに混じって生えてるそうな。 お二人の言うには、昔から伝わる伝統的パラパには、カンデロンを使わないといけないそうです。 最近の手抜きパラパには、竹や椰子の葉柄を使ってるけど、長持ちしない。 カンデロンだと、虫に食われないから、うまくすれば40年持つとのこと、えらいもんですな。

いえね、今回仕事をお願いしたときに、出来る限り昔ながらのやり方でって頼んだんです。 凄く頑張ってくれてて、なんだか申し訳ないです。 カンデロンの正体は、きっと近いうちに突き止めて、お知らせします。 明日に続く~。

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2011年6月13日 (月)

伝統的パラパの作り方ーIII 骨格を組み立てるー2

昨日までで、パラパの大まかな骨格が出来ました。 この先はもうヘルパーなし、フベさんとフアンさんのお2人だけで大丈夫だそうです。Canontest128_convert_20110612110631

三角屋根に水平に丸太を入れて行きます。

裸足で足場も無しでの仕事です。 70台半ばのお爺さんですよ、信じられない身軽さです。

Canontest129_convert_20110611054057こういう細い丸太は、座りの良い角度を探して釘を打ち、あとは麻紐でしっかりと縛るだけです。

その上に乗って、次の丸太を縛る作業を続けます。 見ててハラハラします。

Canontest130_convert_201106110158_2水平に2本、丸太を入れた後は、三角屋根のてっぺんのクロスしてる部分の上に、丸太を入れます。

これで屋根はしっかりと固定されました。

Canontest133_convert_20110611021224今度は、クロスしてる部分の下側に丸太を入れます。 麻紐でぎゅうぎゅう締め上げて縛ります。

横面から補強の丸太を、つっかえ棒のように入れてます。

Canontest143_convert_20110611022654さらに両コーナーから斜めに丸太を入れ、これは割って固定する。

表現が下手で申し訳ないんですが、かなり複雑になっていてます。

Canontest151_convert_20110612114551写真のほうが分かり易いですね。 屋根の端っこの部分です。

順番が大切で、間違えると、しっかりと締まらないそうです。

さらに、横面と端っこの三角形のところに丸太を入れて、スペースを埋めました。

Canontest149_convert_20110612120613 こんな感じになりました。 これで骨格の出来上がりです。 ここまでで、4日かかってます。 後は屋根を葺くばかり。 明日に続く~。 

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2011年6月12日 (日)

伝統的パラパの作り方ーII 骨格を組み立てるー1

昨日の記事からの続きです。 材料が揃ったところで、パラパの骨格を組み立てていきます。

Canontest122_convert_20110611014251まず、支柱です。 パラパは6X5mの長方形です。 4隅と中間に深さ1mの穴を堀り、オルコンと呼ぶ丸太を立てます。 合計8本。

この丸太の重いこと、200kgぐらいあると思います。 3人掛かりでやっとこさ、ヨタヨタ動かせます。 これを穴に突っ込んで立てるのに大汗かいてました。

支柱の先のY字の底の支えの部分が2mで揃うように、きっちり水平をとります。 穴を土で埋めて、踏み固めます。 かなり時間をかけて、幹の向きを微調整してましたが、垂直は目測です。 基礎を打ったりもしない。 パラパ自体が軽いからしょう。 それから、すこし遊びがあるぐらいのほうが良いのかもしれません。

骨組みを作っていきます。Canontest125_convert_201106110148_2 だんだんパラパの形になってきました。 ここまでで、フベさんとフアンさんお2人で、2日かかっています。 支柱を立てる時と、三角屋根を固定する時だけ、助手が2時間ほど手伝っただけです。 じっくり時間をかけて、現場合わせをしながら、マチェテで削ったり、鋸で切ったり。 動力を全く使わない手仕事です。

横木は、支柱のY字型にきっちり合わせて乗せて、鉄骨で作った大きな釘で止めてあります。 あとの部分は、樹を削って組み合わせたり、麻紐で縛ったりで、釘を補助的に使ってます。

Canontest127_convert_20110611042930三角屋根のてっぺんの部分。

木目を読んで、マチェテで慎重に割って、組み合わせてます。 この部分は、釘は使いませんでした。   

 

Canontest150_convert_20110611021656横木と屋根の木の接続は、木を削ってぴったりと合わせる。

6寸釘を一本打ち、その上から麻紐で縛って固定します。

お2人は、仕事中はほとんど無言です。 だけども例えば、フベさんが丸太を横木に乗っけると、どこからともなく現れたフアンさんが、麻紐をさっと渡す。 フベさんがぐるぐる縛っているあいだに、フアンさんはもう次の丸太の寸法を合わせで、マチェテで削りはじめてる、お2人とも仕事自体は決して早くはありませんが、実に呼吸があってて無駄がないです。 それから、そのマチェテさばきの見事な事。 スナップを効かせて寸分狂わず丸太に打ち込みます。 5寸釘だって、でかいハンマーでガンガンと3回も叩けばお終い、まあ凄いです、まさに職人芸。 明日に続く~。

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