医療

2013年11月30日 (土)

デング熱闘病記ーVIII あとがき 

Imagen1060_convert_20131130045607 コリマの清流、アルメリア川。

...前回からの続き...

全身の痒みは、発熱が収まった6日目から急に始まった。 それまでは、灼熱感はあったが、痒くは無かった。 痒さは、8日目あたりがピークだったと思う。 その頃は、よく見れば皮膚が僅かに紫色のマダラなのが分かる程度まで治っていたのに。 毛細血管が修復中ということか? 頭の重さ、脱力感、胸の苦しさも、徐々にましになっているが、スッキリしない。 食欲も、本来に戻らない。 体中にダメージがあるのかもしれない。

このままでは、怠け癖がつくな。 安静はもう止めよう。 禁を破って、発症から11日目の日曜日に、家族で海に出かけた。 常夏の日差しを浴びて浜を闊歩し、波しぶきの中で投網を打った。 一匹も捕れないうちに、10投ほどで息が切れた。 体力が落ちているのに驚いた。 でも良い気持ちだった。 屋台のセビチェが、この上なく美味しかった。 発病以来、初めての本当の食欲だった。 海の空気を吸ったら、胸の苦しさも無くなった。 この日以来、普通の生活に戻りました。 2~3日は、少し疲れやすかったですが、お蔭様で元気になりました。

今回、デング熱に罹って思ったのは、これは命にかかわる病気で、侮ってはいけないと言うこと。 知人に、発熱3日目全身発疹だらけの日に山を歩いて雨に打たれた話しをしたら、なんと無謀なことを、と目を丸くして驚いてました。 デング熱には水分栄養補給と安静が絶対条件なんだ、無理して激しく出血したら、お陀仏なんだぞと。 あと、血液検査で、血小板数が戻るまでは安静が必要なんだそうです。 いちばん辛かった2~4日目でも、無理やりに流動食をとり続け、水分補給を怠らなかったのが良かったのかもしれません。

今回の僕のデング熱は、結局は医者にかからなかったんで詳細は分かりませんが、デング出血熱になりかけていたようです。 重症にならなくてラッキーでした。 40度近い高熱が出て、何日も入院して点滴輸血を受け、回復後もふらふらしてるって話しを良く聞きますから。 それから僕の場合は、長年メキシコに住んでて、家もあれば家族もいますから安心でしたが、もし旅行者の方が罹ったら、それが一人旅だったら、不慣れな環境とあてにならない医療、大変なことになる思います。 熱帯地方をご旅行される方は、常にデング熱という病気に罹る可能性があり、それがどういう症状であるかなど、最低限の予備知識を持って行かれることをお勧めします。 そして不幸にもデング熱が疑われる症状が出たら、まずは水分と栄養を十分に補給して体力を維持しながら安静に、そして重くなりそうだったら迷わず病院に直行してください。 僕の拙い闘病記が、皆様のお役に立つことを願います。

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2013年11月29日 (金)

デング熱闘病記ーVII 回復期

Imagen780_convert_20131129035714 コリマのセントロ(ダウンタウン)。 道が狭くて、一方通行が縦横に交差していて、朝から大混雑。 この商店街の2本は、いっそのこと、歩行者天国にしたほうが良かないか?

...前回からの続き...

*今日で発熱から5日目、薄い鼻血や歯茎からの出血はあったが、体調は良くなりつつあるようだ。 熱は37度台前半に下がったし、筋肉や骨の痛みも収まった。 だけど、脱力感は残っている。 頭痛もないが、脳の中に大きな重い異物があるような感じはある。 胸が深呼吸をすると痛い。 深呼吸をするのは止めよう。 ともかく、回復期に入ったようだ。 デング出血熱に移行しなければ、いや、おそらくもう血小板が減少しているのかもしれないが、なんとなく大丈夫な気がする、前日より明らかに体に力が入るようになっている。 前日は、遠いところに住む友人がはるばる訪ねてきてくれる予定だったのだが、キャンセルしてしまった。 会っておけば良かったかな、顔まで発疹でゴマフアザラシみたいだったけど。

夜の体温、37,2度、急には下がらないな。 発疹は全体に広がって目立たなくなってきている。 食事は、相変わらず鶏スープのネコ飯だが、味が少し分かるようになって来たぞ。 ニンジンやセロリのクタクタに煮えたのを沢山食べた。 下痢をしているが、たいしたことは無い。 この日も、ベッドに入ってすぐに寝入った。 夜中に2回おしっこに起きた、発症してから初めてだ。  

*6日目、朝、鼻をかむと、やっぱりピンクの鼻汁が出たが、これが最後の鼻粘膜からの出血になった。 歯を磨いても、歯茎からの出血は無いし、吐き気も無い。 体温、37.1度、お昼には36.8度、やっとほぼ平熱になった。 体は、相変わらずだるい。 頭も、芯にもやもやがあるようにスッキリしない。 胸の重苦しさは相変わらずだが、酷くはなっていないようだ。 胸がいちばん心配だった。 肺出血でもしたら大変だ、呼吸は極力、静かにするように注意していた。 この日は、普通に食堂の仕事をした、凄く暇で9皿しか出なかったけど。 それでもけっこうきつかった。 何をするのも億劫だ。 気持ちの問題かもしれない、気合を入れていかなきゃ。 病は気から、そして気合で治すんだ。

*7日目、下痢は収まった。 相変わらず、昨夜も2度、おしっこに起きた。 体内の水分バランスが回復して来ているようだ。 この日は、体温36.4~7度と完全に平熱になった。 だけど、体のだるさはとれていない。 頭もボ~っとしている、もともとこんなだったっけ? 胸の苦しさも残っている。 食べ物の味は、だいたい元に戻ったようだ。 食欲はあるけど、食べはじめるとすぐに萎える。 やっぱり、本調子ではないな。 普通の風邪の場合、回復期に入ると、食欲もりもり活力ばりばりモードになるんだけど、今回は違う。 もう少し、おとなしくしていた方がよさそうだ。 

この前の日、ブログでデング熱に罹った由を報告したら、お見舞いのコメントを沢山いただきました。 ありがとうございました。 発疹が痒くなると改善してきてる証拠だ、というコメントもいただいたんですが、ちょうどそれを読んだ頃から、本当に痒くなってきました。 これがね、ちくっと痒くなって、我慢してると収まるんだけど、またすぐに他の場所が痒くなる。 まあ僕は、痒さに耐えるのは慣れてまして、何のこれしき、と思ってたんですけどね、だんだんひっきりなしになって、やがて本当に体中がちくちくちくちく痒くなりました、これ拷問ね。 夜は、布団に体をこすり付けて、のたうちまわってました、回復は順調だ、と念じつつ。

...続く...

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2013年11月27日 (水)

デング熱闘病記ーVI やばいかな

Imagen835_convert_20131127115834 街角の、セビチェ屋台のお嬢さん。 女神のような笑顔で、商売大繁盛。 うちにも、こんな娘がいればね。 ...キーッ...。 

...デング熱闘病記の続き... 

デング熱の発熱から3日目の日曜日、湖畔に行って森を歩き、雨に打たれた。 さすがに疲労困憊だった。 せっかくの焼肉も、まったく味がしない、ダンボール紙を噛んでいるよう、トルティージャは木屑のようだ。 震えながら家に着いた。 皮膚に灼熱感があった。 体温は38.6度。 今回のデング熱では、最高体温は2日目の夜の38.8度どまりだった。

発疹は朝より酷くなり、顔にもかなり出ていた。 夕食に、熱い鶏スープのネコ飯を無理やりに胃に流し込んだ。 友人と息子が、釣ったバスを捌いてムニエルにしていたが、臭いをかいだだけでダメだった。

シャワーを浴びる。 なんとなく、熱いシャワーだと酷いことになりそうな気がして、ぬるま湯にした。 それでも、シャワーを切り上げたときには、全身が真っ赤になっていた。 発疹がぼやけて皮膚全体に広がったようで、やや黒ずんで紫色のところもある。 顔もマダラだ。 シャワーのせいなのかもしれない。 少し胸が苦しくて、お腹の調子も悪い。 だけど、筋肉や骨の痛みは明らかに和らいでいる。 ただし、脱力感は酷い。 パラセタノールを呑んで、ベッドに直行した。 この夜は、発症以来はじめてよく眠れた。

月曜日の朝、目覚めたときは体中が熱く感じられた。 これは、熱が上がったかな、と思った。 だけど、体温は意外にも37.4度だった。 頭痛も体の痛みも、和らいでいる。 脱力感も和らいだ。 皮膚は赤点が無くなり、全体に赤黒くマダラになっている。 胸に圧迫感と息苦しさが少々、これは昨夜からだが、森を歩いて息を切らせたせいかもしれない。

洗面所で歯ブラシを口に突っ込んで、酷い吐き気に襲われた。 ゲロゲロ戻しそうになって、奥歯が磨けない。 唾を吐くと、血が混じっていた。 それから、鼻をかむと、ピンク色に血が混じっている。細い血の筋もある。 先日ネットで調べた、デング出血熱の症状を思い出した。 ...重症に進む場合は、回復期に入ったあたりで血小板が大幅に減少し、血漿漏出やショック症状、消化管や粘膜からの出血、胸水や腹水の滞留がみられ...。

これはやばいかな、と思った。 だけど、口内や鼻からの出血のことは、誰にも言わなかった。 病院にいくのは、嫌だった。 たいしたことはない。 体全体の調子は、はっきりと回復基調だ。 きっと大丈夫だ、今度こそ安静にしていれば。 もし今よりも出血が酷くなるか、胸が苦しくなるか、血便でも出たら、その時は家内に言って、どうにでもしてもらうしかないな...。

...続く...         

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2013年11月25日 (月)

デング熱闘病記ーV どうせなら

Imagen566_convert_20131123095203

...前回からの続き...

全身の発疹で、デング熱が確定した。 熱は相変わらず38.5度。

病院、行く? さすがの家内も、少し心配になったか?

さて、どうしようか? 今日は日曜日、行くとすれば市民病院。 これが、酷いサービスでしてね。 デング熱程度では急患扱いしてくれない。 洞窟のような風通しの悪い待合室で長いこと待たされて、それでたぶん血液と尿検査のアポを取れと言われ、また長いこと待たされて、結果は数日後で、それからまた長いこと待たされて医者の診察、これじゃあ病気を酷くするために行くようなものだ。 診察結果が出たときには、もう治ってたりして(くたばってる可能性もあるな)。 それからググってみると、デング熱には特効薬はなく、対処療法が唯一の治療で、水分補給、栄養補給をしながら回復を待つしかない、とある。 病院には、行かないことにした。 とりあえず、パラセタノールを一錠飲んだが、熱も体の痛みも変わらなかった。 それから、朝に3日ぶりの便通があった。 ネコのウンコのように細かったが、たくさん出た。 そのあと、お腹がゴロゴロ痛みだして、下痢気味になった。 お腹の不調は3日ほど続いた。 後から思えば、この日曜と翌日がいちばん苦しかったと思う。 

ところで、この日は娘の誕生祝で、郊外の湖でバーベキューをする予定でした。 デング熱の僕を尻目に、病院行ったほうがいいんじゃないの、なんて言いながらも、みんな肉に塩コショウしたり、しっかり準備は進めてるのね。 もし僕が行けないなら、裏庭で焼肉をすると言ってくれてるが...。

実は僕は、熱が出た金曜日以来、部屋のベッドにいると、天井の電灯が変形しながら僕に迫ってくるという一種の幻覚に悩まされていた。 一日中ずっと繰り返し繰り返し。 熱のせいだろう。 せっかくの娘のパーティを台無しにしたくない、バーベキューには行って欲しい、だけど部屋に一人で残るのが怖かった。

空気のきれいな山のほうが、気持ちがいいに決まっている。 どうせ、どこにいても、何をしてても辛いのだから、バーベキューに連れて行け。 枕と布団を抱えて、車に乗り込んだ。

標高約800mの湖畔は、涼しかった。 僕は地面に布団を敷いて、敷布にくるまってガタガタ震えていた。 木立の梢がそよぎ、綿雲がもつれ、青空が目に染みる。 体中が痛く、だるかったが、心が分離してしまったようで、苦しくはなかった。 来て良かったと思った。 湿った森の匂いがする。 少し歩いてみたくなった。 少々熱が上がっても、あるいはそのままバッタリ倒れてしまっても良いや。

...続く...

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2013年11月23日 (土)

デング熱闘病記ーIV 発疹

Imagen1023_convert_20131123042214 コリマ警察と、警察犬。 革命記念日のパレードにて。 犬はスリムですが、ヒトはメキシコ的体形ですね。

...前回からの続き...

日曜日の朝も、調子は変わらなかった。 しっかりと熱があるのが分かる。 もう3日になるのに。 ともかく今日は休日だ。 そして、上の娘の16歳の誕生日。 気合を入れて、ベッドから這い下りた。 階段を下りるのも億劫だ。 だけど、筋肉や骨の痛みは、すこし和らいだような気がする。 慣れたのかもしれない。

娘に声をかけ、誕生日のハグをする。 お父さん、腕や顔がマダラになってるわよ。 えっ?

ほんとだ、腕が赤紫のマダラで、小さな赤い点々もある。 T-シャツをめくり上げて、驚いた。 小さな赤い発疹が、お腹にも胸にもいっぱい出ていた。

デング熱? まさか?

家族どもが、どやどやと集まってきて、T-シャツを脱いだ僕の上半身を見て、即デング熱と判断した。 近所の薬局のお姉さんも、元看護婦の隣人も、一目見て典型的なデング熱の発疹だと言う。 発症からの経緯を説明すると、これまた典型的、見事に教科書通りのデング熱の症状だと言う。 見事ね、ポスターに使えるわよ、写真撮っとけば? むふふ...、いささか嬉しかったヽ(´▽`)/。 という訳で、写真を公開しますね。 気味が悪いんで、興味ある人のみ、クリック拡大してください。

Imagen759_convert_20131123042549 Imagen762_convert_20131123042845Imagen761_convert_20131123043651 Imagen764_convert_20131123043054 このときは、まだ出はじめでした。 夜には、全身が発疹で真っ赤になり、我ながら凄いなと。 これは非公開、お宝写真として、とっておきますね。

...続く...

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2013年11月21日 (木)

デング熱闘病記ーII 発症

Imagen866a_convert_20131121131033 コリマ市のカルチャーセンターの入り口にあった絵。 良い感じ。 シャムネコちゃんがカワイイ~。

僕は、メキシコに来て20年近くになるけど、デング熱がある熱帯地方に住んだのは最後の8年少々、シナロア州テアカパンと、今のコリマだ。 テアカパンに引っ越す時に、中南米や熱帯アジアに赴任経験が長い商社マンとこんな会話をしたのを憶えている。

先生、この天狗熱ってどんな病気ですかァ~? ああ、天狗熱ね、ぎゃはは、調べてやろうかOTTO、カチャカチャ...、どれどれ、テング熱、蚊が媒介するビールス性疾患、病状は悲惨を極め、患者は苦悶のため鼻が伸び、天狗のような顔相を呈して死に至る...。 う~...(゚ー゚;。 え~っと、うんうん、東洋人、特に日本人は感受性が高く、死亡率は90%に達する...。 あぎゃ~...(゚m゚*)。

これは、真っ赤なウソだったんですけどね(悪い奴...)。 だいいち、天狗熱じゃなくて、デング熱、DENGUEなのよね(ずっと間違えてた)。 まあ何にせよ、この病気にだけは罹りたくないなぁと思った、だって名前からして怖そうじゃないですか(天狗熱じゃないっちゅうに)。

で、引っ越したテアカパンなんだけど、これが海辺で、マングローブの湿地の中にある村でして。 んもぅ、凄い蚊。 雨季の夕方なんか、自転車で飛ばしてる人の後ろに蚊の雲が追いかけてる、なんて恐ろしい光景が。 じっとしてれば、腕が黒くなるほど蚊がたかる。 刺されまくりました。 一日平均で100発は軽く。 やばいな...。 これは、ぜったいにデング熱にやられるな、と思いました。 ところがね、何故か罹らないのね、僕達ファミリーは誰も。 村では毎年、けっこう患者が出てるのに。 これだけ蚊に刺されてるのに、何年待っても罹らないから、僕はデング熱には罹らない体質なんだな、うはは~と。 そしたら、コリマに来て僅か3ヶ月ちょっとでやられました。 ここは蚊がいなくて助かる~、なんて喜んでたのに。 デング熱ビールスには、4つばかり違うタイプがあるそうなんで、コリマで流行ってるのは、シナロアのとは別の型なのかもしれません。

さて、いつもながら、前置きが長くなりましたな。 体調に異常を感じたのは、木曜日の午後でした。 なんだか、全身がだるいな...。 やがて、体中の筋肉が痛みだす。 この痛みがね、たとえば運動の後の筋肉痛の爽快感を伴う痛みとはまったく異質の、筋肉の内部から滲み出てくるような、嫌~な痛さなんです。 マッサージをしても全く和らがない。 関節や骨も痛みだす。 経験は無いんですが、うわさの神経痛かな、と思いました。 頭も痛くなってくる。 脳が膨張するような、重い嫌な痛み。 後頭部と耳の上に針で刺すような痛みも混じる。 この時点では、熱はなく、食欲も旺盛でした。 僕は、風邪の場合、いつも喉や鼻をやられるんですが、そっちはまったく異常はない。

何だろう? 閉店まで頑張って、バスルームに駆け込んで、熱いシャワーを浴びる。 ダメです、ちっとも楽にならない。 早く寝ようとベッドに入ったんですが、どんなポジションをとっても、筋肉と関節の痛みは楽にならない。 頭もがんがん痛む。 寝返りをうつのも辛い。 いや、何もしていなくても痛くて苦しい。 とても寝られたもんじゃありません。 とか言いつつ、いつの間にか寝入ってたんですけどね。

...続く...     

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2013年11月20日 (水)

デング熱闘病記ーI 序章

Imagen855_convert_20131120091029 春の花園のような、コリマの市営市場。

デング熱は、デング熱ウイルスにより起こる感染症です。 症状は、高熱、頭痛、筋肉痛など。 特徴的な麻疹様の発疹を伴うことが多い。 有効な治療法は無く、対処療法を施しながら回復を待つことになる。 また、有効なワクチンも未だに開発されていない。 粘膜や内臓に出血を伴うデング出血熱に病状が進めば、死亡率は1%前後とされる。

デング熱ウイルスは、主にヤブ蚊類、特にネッタイシマカが媒介する。 年間を通して、媒介者である熱帯性ヤブ蚊類が常在する世界中の熱帯、亜熱帯域で発生している。 メキシコでも、気温が高い海岸沿いの地方を中心として、特に蚊の発生期である雨季とその直後の季節に、毎年流行してます。

デング熱の予防法は、まず何より蚊に刺されないこと。 と言っても、それはなかなか難しいんで、メキシコ政府はデング熱対策として、ともかく蚊の発生を減らすことに力を入れてます。 僕が住むコリマでは、週一回程度、保健所が大きな噴霧器つきのトラックで殺虫剤を撒きながら町中を流してます。 それから、保健所員が家を一軒ずつ訪問して庭を見て回り、缶ビールの空き缶とか椰子の実の殻とか水が溜まる容器を放置しないように注意し、ボーフラが沸きそうな井戸とか金魚鉢には殺虫剤を入れたりしてます。 それでもなかなか効果は上がらず、毎年数万人の感染者があり、数人から数十人の死者が出ているということです。 まあ、デング熱に罹っても、医者にかからず自宅療養で治す人もいるし(今回は僕もそうです)、医療サービスの悪い田舎の村なんかでは、死者が出ても届出がされない場合も多いでしょうから、実際はもっと多いと思います。

メキシコではデング熱は、誰もが常に罹る可能性がる風土病でして、高熱が出たらまずデング熱を疑います。 特に子供には命にかかわる病気でして、まあ一昔前の日本の麻疹みたいなものでしょうか。

で小生、今回、とうとうこのデング熱に罹ってしまいました。 病状が出たのが先週の木曜日、今日で12日目になりますが、ようやくほぼ完治というところです。 特に珍しい病気ではありませんけど、日本人がそうそう罹ることができる病気でもないと思う。 と言うわけで、次回からデング熱発症から回復までの経過を記事にしていくことにしますね。 どうかよろしく。

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2012年12月20日 (木)

家内の胆石症手術ーV 後記

退院後8日目に、手術の予後検診に連れて行ってきました。

0aaaaaaacanon571_convert_2012121904 お腹の手術穴をチェックされる。 写真は、おへその穴の縫っていた糸を抜いてるところ。 穴はふさがって、かさぶたになっています。

お腹を押して、どこが痛いか訊かれる。 穴の周りや、胆のうがあったあたりは、押されるとまだ、少し痛むようです。 

経過は良好とのこと。

徐々に、普通の生活に戻るように頑張りなさい、ただし痛みがあれば、その動作は控えること。 3ヶ月で、跳んだり走ったりし出来るようにならないといけない。 いちばん悪いのは、慎重になりすぎて運動を控えた結果、体力が何時までも戻らないこと。

そうだね、怠け癖が付いちまってるからな。 キーッ…。

まあ、やれやれです。

退院して最初の2日間は、かなり痛かったようで、子宮摘出の時よりきついと言ってましたが、それでも約100m徒歩を朝昼晩とやってました。 その効果か、3日目ぐらいから急速に元気になりました。 食欲は、常にあり。 ただし、脂肪分の少ない食べ物しかダメと言われていたので、野菜スープとか、赤身肉の水炊きばかり食ってて、ストレスを溜めていました。

胆のうが無くなって、脂肪の消化能力が落ちてるから、脂っこいものを食べると腹が張ったり下痢をする。 3ヶ月ぐらいで、ほぼ回復して、なんでも食べられるようになる。 じゃあローストターキーは、胸肉だけだな。 キーッ…(胸肉嫌い)。

0aaaaaaacanon574_convert_2012121907どんな手術だったか、見ますか?

カチャカチャ、はいっ。 こんな風に、カメラでお腹の中を見ながら、やるんだよ~。

どひゃ~、凄い。 お腹にドリルで穴開けて、鍵棒突っ込んで、ぐりぐりやって、先が熱くなる棒で粘膜を外し、マジックハンドハサミで胆のうを切り取る。 けっこう、血も出てます。

アタシのお腹の中の中って、綺麗ね。 残念でした、これはアナタのではありません。 そうだと思った、お前のはもっと黒いに違いないよ。 キーッ。 

興味がある方はどうぞ。 http://www.youtube.com/watch?v=94bNtBaPzaA

ドクターは、ブタを使って、この手術を練習したそうです。 ブタの内臓は、人に近いらしい。 生き延びたら成功。 失敗したら、ポソレにして仲間と食べたとか。

けっこう、失敗した? まあね。 ありゃ、動脈切っちゃった、なんてこともありましたね。 肝臓をグサリとかも。 う~む、こりゃお前、ブタさん達の命を継いだようなもんだな。 キーッ。

これで、家内の胆石症手術のシリーズはお終いです。 有難うございました。 ともかく、無事に手術が済んで良かったです。 家事を手伝ってくれた、子供達にも感謝。 皆様も、どうかお大事に。

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2012年12月18日 (火)

家内の胆石症手術ーIV 退院

0aaaaaaacanon545_convert_2012120909 退院時、ドクターと記念写真。 有難うございました。 エスクィナパの腕利きの執刀医です。 メキシコのブラックジャックですな。 おお、ピノコもいるぞ。

退院は、手術の2日後、金曜日のお昼でした。 発症からの流れを、まとめてみると...

・土曜日の深夜に腹痛(すぐ収まる)。

・日曜日の深夜にまた腹痛(かなり苦しんだ後、収まる)。

・火曜日の午前2時半ごろに腹痛(激痛で収まらず)ー午前4時ごろに村の医者へ、胆石症を疑うー午前6時に町の公立病院へ、投薬で痛み軽くなるーお昼頃、超音波検査で胆石症確定ー午後6時ごろ、知り合いのドクターの私立病院へ移送。 手術まで飲み食い禁止。

・水曜日、早朝に血液検査、心電図(たぶん)-10時ごろから、胆のう摘出手術ー11時半に手術終了。 この日は、ベッドに寝たきり。 お腹の手術穴をカバーするガーゼを数回換える。 血が混じった透明な液が、かなりでていた。 夜にゼリーとシュースを摂る。

・木曜日、朝からゆっくりと歩行可能。 朝食に、バナナとリンゴを食べる、 シャワーを浴びる。 できるだけ歩くように薦められる。 動くと、かなり痛いようでした。 脂肪の少ないものなら、何を食べても良いといわれる。 夕食は水炊き風スープ、ご飯を入れて猫メシにして、一人前完食。 手術穴からの出血は、ほぼ止まっている。 わき腹のいちばん大きな穴のガーゼは、まだ薄ピンクに汚れている。

・金曜日、朝食に水炊き猫メシ、メロン、バナナ。 病院の廊下を歩行。 痛みは軽くなってきているとのこと。 手術後の排便、まだなし。 ドクターが来てチェック、退院決定。

0aaaaaaacanon539_convert_20121209_2 はい、じゃあ即退院OKね、お腹のチューブを抜きましょう。 ...?...。 

この、わき腹の大きい穴なんですが、栓をしてあるんだと思ってました。 ところがこの白いものを、ドクターがピンセットで引っ張ると...。

0aaaaaaacanon542_convert_20121209_3 なんと、ウドンみたいに、するする出て来るのよね。 膨らます前の長い風船みたいで、20cmぐらいもある。

どひゃ~、これお腹の中に入ってたのね。

0aaaaaaacanon544_convert_20121209_4 チューブを抜いた後です。

まだ、桃色の液が、少し滲み出してます。

おへその穴は、糸で縫ってあって、これは後で抜く必要があるそうです。

シャワーを浴びて着替える。 動くと痛むわ、なんて言いながら、お昼過ぎに、結構ご機嫌に退院しました。

8日後に、予後チェックのアポをいただきました。 それまでの注意事項は、頑張って歩くこと、だけど階段の上り下り厳禁、段差や坂道もダメ、屈むのもダメ、物を持ち上げるのも禁止。 穴を覆うガーゼは汚れなくなるまで換え続ける、その後はむき出しでOK、清潔に保つこと。 汗をかくことは避けよ。 食事は、脂肪分の少ないものならなんでもOK。

家に帰り着いて、ベッドに横たえる。 やっぱり、うちの方が落ち着くわ、なんて言いながら、早速猫たちに挨拶している。 お腹に跳び乗られないように、気をつけろよ。

続く~。

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2012年12月16日 (日)

家内の胆石症手術ーIII 手術

0aaaaaaacanon526_convert_2012120908 手術の後、病室に運び込まれた家内。

さて、昨日からの続きです。

この日は、午前中に手術の予定です。 子供達を学校に送り出し、末娘を連れて、病院に着いたのが8時半頃でした。 なんと、もう予備検診は終わってました。

家内の話によると、この予備検診と言うのは、血液の循環をチェックするものらしくて、手首と足首を大きな洗濯バサミ(車のバッテリーが上がったときに使うジャンプケーブルみたいだったらしい)で挟まれ、胸やら腹やらあちこちに吸盤を吸いつけられて、ドクターは画面を見ながらカチャカチャと何かを操作していたそうな。 心電図ですかね? う~残念、見たかったのに~。

やがてドクターが現れ、血液検査も予備検診もOK。 手術室は消毒済み、メンツが揃ったらすぐに手術を始めるとのこと。 ドクターと麻酔師、助手、看護婦の4人でやるそうです。

1時間半ほどの後、家内は移動ベッドに乗せかえられて、手術室に運ばれていきました。 ドクターから、手術中に何かあった場合に備えて、手術が終わるまで病室で待機してるようにきつく言われました。 お腹空いてんですけど、タコス食いに行っても良いですかぁ~。 ダメ、ここにいなさい!

約1時間半で、手術が終わって、病室に運び込まれてきました。 3人がかりでベッドに移される。 呼びかければ、大丈夫と親指を立てる。 意識あり、だけどしゃべれないみたい。

0aaaaaaacanon536_convert_2012120908 早速、看護婦さんがガウンをめくって、お腹を見せてくれました。

3箇所、ガーゼがテープで貼ってあるだけです。

今回の手術は、腹腔鏡下胆のう摘出手術と言って、お腹に穴を開けでガスで膨らませて、わき腹の穴からカメラを突っ込んで腹の中を見ながら、ヘソとミゾオチの穴から器具を突っ込んで胆のうを切り取るらしい。 取った胆のうは、わき腹の穴から吸い出す。 ここがいちばん大きな穴らしい。 なるほど、お腹をばっさり切るんじゃないのね。

この方法だと、術後の回復が早く、お腹の傷跡が残らないという美容的長所もあるとのこと。

ふ~ん、まあ、いまさら美容なんて言ってもね。 キーッ...(嘘です、聞こえてたけど怒る気力なかったそうです)。

0aaaaaaacanon529_convert_2012120908 これが、切除された胆のうと石です。 石は1cmぐらいあります。 約10個が、出口にぎっしりと詰まってたとか。 不思議なことに、正方体です。

うひゃ~、この石、WHISKASのネコの餌そっくりじゃん。

そうか、ネコの餌食ったのが原因か...。 キーッ(嘘です、思ったけど言わなかった)。

ドクターの言うには、いろんな形の石があるらしいけど、これはなかなか見事だな、と笑ってました。

ともかく無事に手術が終わって、ほっとしました。 家内は、すうすう息をつきながら安らかに眠っています。

時はお昼過ぎ。 起こさないように、末娘の手を引いて、そっと病室を抜け出す。 朝かな狙っていた屋台のブタ丸焼きタコスを、2人とも腹いっぱい食べました。

明日に続く~。

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